激怒したこと

   夏休みの静けさを漂わせていた永田町も週明けから一変。解散含みの終盤国会で慌ただしくなってきた。今後の展開は、オヤジ(衛藤晟一)にじっくり伺ってからご報告申し上げるが、先週は日本人としての魂を激怒させる出来事が多発した。それについて…。

 ①李明博韓国大統領の竹島不法上陸、並びに香港の市民団体による尖閣諸島・魚釣島不法上陸について。
 詳細は皆さまご承知のことと思うので割愛させていただくが、実効支配させている、しているの違いこそあれ、なぜもまあ日本という国はこんなに領土問題で情けない対応しかできないのか。まず一国の総理大臣にはっきりと説明をしていただきたい。確かにかつて同じように魚釣島に中国人集団が不法上陸したことがあったがその際、当時の小泉純一郎総理大臣は送検せず、強制送還した例があった。(このときでも私個人は不可解な判断だと思っていたが)ただし、小泉元総理は直後に記者会見に臨み、その理由と決断を国民に説明していた。
 一方、野田総理はどうか。私が見落としたのでなければそんな会見が電波に乗った覚えがない。五輪のメダリストと戯れる時間があるのなら、国民への説明に回してほしかったと思うのは私だけだろうか。
 そもそも民主党政権、とくに野田総理は奇麗ごとばかり雄弁だ。「政治生命を懸ける」「一期一会」「乾坤一擲」など、およそ意味も理解しない自分の発した言葉に自分で酔いしれ、肝心の国民の胸に響く言葉か何もない。「月夜の蟹」とは正しく総理のことを言うのだろう。
 解散権が総理にあるのは国民の不幸だが、いた仕方ない。ただ、これ以上国際社会から日本の国益が失われるのだけは我慢できない。重要法案が目白押しだ。あすにでも解散して、新政権に対応を任せてもらいたい。
 そういえば、ここで一言。先日、尖閣問題を取り上げたテレビ朝日の報道番組で、コメンテイターが「領土問題はどうでもいいんです。福島原発の後処理の方が大切」との趣旨のコメントを発していた。この馬鹿さ加減、公共の電波を使うテレビ局として恥ずかしくないのか。だからテレ朝は程度が低いんだ。
 もうひとつ。先日、事務所に「消費税反対」の陳情に訪れた有権者の方がおられた。「残念ですが、うちの議員は賛成です」と丁重にお答えすると、「なぜですか?」と。「少子高齢社会の社会保障には財源が必要ですから」と答えたのだが「そんなの自衛隊を廃止して、公共事業を減らせばいいんじゃあないですか」という。「自衛隊は災害の復旧にも活躍しています」というと、「そんなもの公務員が全員でやれば良い。税金で飯を食っているんだろう」とお叱りを受けた。これも国民の声なのかな。

 ②自民党山口県選挙区で次期総選挙の候補者選定が仁義なき模様を帯びている。
 すでに党本部は河村建夫先生を山口③区で公認しており、ここに参議院から鞍替えして林芳正先生が出馬の意向だという。
 もちろん河村先生は猛烈に反対しているが、それはそうだろう。ものには道理がある。余りに常軌を逸した行動にも見える。聞くところによると林先生は「総理を目指すためには衆議院議員でなければ」というのが大義名分らしい。
 林先生と言えば参議院きっての論客で、豊富な知識と理詰めな政策、数字に強いことなど将来を嘱望される若手のホープだ。
 しかし、一国の総理大臣を目指すのに大切なことは政策だけだろうか。やはり総理には徳があって欲しい。自民党総裁は自民党すべての議員の頂点のはず。ご自身に「仁徳」がなければ誰も付いていくものはいない。まして「無所属でも立候補する」となると、先生にとっては自由民主党って何なのでしょうか。
 国難のいま、政権奪還こそが我が党の使命のはず。こういう形での内輪もめは最悪だ。

矢野竹雄先生を偲ぶ

  むせるような山々の緑に響き渡る蝉しぐれ。空は抜けるように蒼く高く、雲はほんの少し手を伸ばせば今にも掴めそうだ。大分県佐伯の自然は、日ごろ忘れかけた郷愁を漂わす。「こんな青空を都会では見たことがない」。

 この日(7月31日)は、オヤジ(衛藤晟一)の岳父、矢野竹雄先生(享年95歳。元大分県議会議長)の告別式のため久し振りに大分入りした。街の花屋中から集められたと思わんばかりの献花に飾られた斎場は、会葬者で溢れかえった。これも一重に故人の人柄が成せる業か。今から20年以上前、私がまだオヤジの随行を担当していたころ、矢野先生には随分と可愛がっていただいた。「はい、どうも」が口ぐせで、ひょうひょうとしながらも優しい眼差しでほほ笑む顔が、ついこの間の事のように思い出す。改めてご冥福をお祈りいたします。(日本全国の支援者の皆さまから、数え切れない弔意をいただきました。また、遠路遙々会葬にお越し頂いた皆さま、本当にありがとうございました。心より感謝するとともに厚く御礼申し上げます)

 そういえば先生から「晟一は選挙が弱いからな。わしがまだまだ頑張らないといけん!」と言われるたびに、自身の秘書としての不甲斐無さに涙が出そうになったっけ。
 「選挙での借りは選挙でしか返せない」のが私たち業界の仕来り。その機会が来年、6年ぶりに訪れる。絶対に負けられない戦いがそこにある。「矢野先生、見ていてください。来年の選挙では必ず一番手柄を挙げて見せます。そのことが先生への唯一の恩返しと思っていますから…」。(M)