財政再建とは

 きょう8日、第4次補正予算が成立する。国会は引き続き24年度予算の審議に入るのだが、日程はかなりタイトだ。「スムーズに予算審議が進むかどうか。予算の年度内成立は怪しいものだ。与党・政府も国会運営に危機感を持っていた割には、国会の召集が遅すぎたんじゃあないか。麻生内閣の時には正月の5日には召集していたもの。そして予算成立後には『税と社会保障の一体改革』が待っている。与党内の取りまとめさえ怪しい法案をどう進めるつもりなのか。やはり、自分たちの政策の是非をもう一度国民に問う時期にきていると思う」と、オヤジ(衛藤晟一参議院議員)は指摘する。

 それにしても野田総理の消費税増税一直線の方針は、何かにとりつかれたのかとも思えるほどの異常ぶりだ。しかも、どう考えてみても理解に苦しむ。長引く超デフレ、円高経済の下、さらに大震災からのダメージが大きく残る中、どうして増税して税収が上がるのだろうか。
 そもそも財政再建っていうのはどういうことなのか。経済評論家の三橋貴明氏によれば「財政再建という言葉を聞くと、日本の国民の多くは『政府の負債(いわゆる国の借金)』を減らすことと認識してしまうがこの定義は間違いだ。財政再建の定義は『政府の負債対GDP比率を引き下げる』ことである」(2日付夕刊フジ)としている。これはIMF(国際通貨基金)の定義でもあるという。
 たとえば中国で説明すると「中国政府の負債残高は2001年比で7倍にも拡大している」そうなのだが「名目GDPも成長させているため政府の債権対GDP比率は悪化していない」そうだ。
 とすれば、我が国がいま一番やらなければならないのはデフレ経済から脱却し、GDPを押し上げることでしかないということで、これは小学生でも分かる論理だ。それが緊縮、縮小、増税を突き進めば行き着く先は見えている。
 消費税を引き上げて財政再建が出来るのなら、消費税率が15%以上のEU加盟諸国が経済危機に陥っている現実を説明することはできない。
少子高齢社会のいま、持続可能な社会保障の安定財源には、現役世代の所得再配分と消費税の増税は、避けて通ることはできない。このことは大部分の国民が理解し納得していることなのだ。

 「だからこの時期の増税は疑問なんだ。例えば向こう三年と決めて徹底的に大規模な経済対策(金融緩和を含む)を実施する。特に震災対策には日銀の国債買取まで視野に入れて短時間の間に復興を遂げる。そして景気が落ち着けば、今後の社会保障の全貌を示して税制改革を実施する。正しい順番はそうなるんだと思うけどな。野田総理もそれなりの経済対策は考えているんだろうけれども、いかんせん政府・民主党は国民からの信頼を失っている。信じていない政府の言葉は国民には届かないんだよ」オヤジの声は重く響いた。