インターン

 学生時代インターンとして事務所を手伝ってくれた仲間が、相次いで久しぶりに事務所を訪ねてくれた。インターンとは、ひと時代昔は「書生」と呼ばれていたもので、動機は個人によりそれぞれ別々だが、要は政治家の事務所のお手伝いを通して社会勉強を重ねたり、或いは自分の進路に役立てたりするものだ。
 
我が事務所も過去に数人お世話してきた。「来るもの拒まず。国会を通して世の中の仕組みを勉強してくれれば良い。きっと挨拶や礼儀など、自分を磨くのには良い場所のはず。これからの日本を背負って立つ若者に、そういう機会を提供するのも国会議員として大切な役割だと思う」と言うのが我がオヤジの考え方。

 K君は大学3年から卒業までの2年間インターンとして通い卒業後は商社マンになった。石油を扱うワールドなビジネスだ。現在は名古屋支店に勤務、出張を機会に訪ねてくれた。
 「僕はいつでも最低限の現金だけは持ち合わせています。先輩、後輩、或いはお得意先から声がかかった時のために。酒でも遊びでも、金がなくて断ることは絶対にしない。女房には迷惑かけていますがそれが人と接する自分流の哲学ですから。それを教えていただいたのは衛藤事務所でした」
 彼は社内で最年少の課長に出世したそうだ。

 「僕が一番役立ったのは花見の場所取り。事務所のインターン時代に任されて、ろくな場所が取れず『使えねえな~』ってみんなに怒られたでしょ。だから新入社員で担当した時、あの経験がためになったんですね。『お前、気が利くな』って先輩から褒められて。なんとなく今の自分があるのは、そこのあたりからかなって思うんです」
 何が後で役に立つのか分からない、って笑って話してくれたのは大手製薬会社宣伝部で活躍するT君。今月下旬からは栄転で神戸へ向かうそうだ。

 「みんな頑張っているな。少しでも事務所の経験を生かしてくれればこれほど嬉しいことはない。みんな立派な大人に成長してくれていて有難い限り」
 近況を聴いていてオヤジも満足そうな笑顔を見せた。