アポフィス

みんな歌おうもう一度
あの日のように声を合わせて
ときめく胸 恋の歌
忘れられないあの歌
誰でもいつか年をとる
当り前じゃないかそんなこと
大切なのは胸の炎
燃やし続けていること

 この歌詞で始まる歌をご存じだろうか。「座・ロンリ―ハーツ親父バンド」、永遠の若大将、加山雄三のデビュー50周年を記念して結成した「加山雄三とザ・ヤンチャーズ」がリリースした曲だ。
 このメンバーが、また凄い。森山良子、谷村新司、南こうせつ、さだまさし、THE・ALFEE(桜井賢、坂崎幸之助、高見沢俊彦)といった面々。60~70年代にかけて日本のポップス界を席巻したアーティストで、今でも、それぞれがピンで武道館あたりを満員にできる実力者だ。一世代、いや、二、三世代は前になるのだろうか。彼らの歌に自身の青春をダブらせる人は、もう中年以上になるんだろうな。そんな人は、皆思っているはず、「あの頃はよかったな」と。「娯楽は少なく、貧しかったけれど、活気があったし、なにしろ夢を見ることができた。人間同士の絆がはっきり分かった時代だった」。
 
 さる10日、平沼赳夫衆議院議員はじめ5人の議員が集まり新党「立ちあがれ日本」を設立した。夏の参議院選挙を控え、政権与党・民主党の体たらくとあいまって、一気に政界再編の機運が高まってきたようにも感じる。
 新党の結成には、各方面から様々な批評が寄せられたようだ。その一つが議員間での政策の違いを指摘する意見。郵政改革を含め方向性が違うのではないのか、といった趣旨だ。主に自民、民主所属の議員から数多く聞かれたものだが、それでは、選択的夫婦別姓、永住外国人地方参政権問題で、両党とも党内で統一した見解が出せているのだろうか。少なくとも保守を標榜する我が自民党内には、あやふやな態度の議員が存在している。まして幹事長独裁の民主党議員の真意など、計り知ることができない。もともと郵政改革は、数の力で小泉純一郎元総理が強引に押し切ったような経緯もある。当時の自民党内にだって様々な意見があったはずだ。これだけの難題が山積する我が国の現状では、むしろ党内に違った意見があることの方が正常に思える。そのなかから最終的に、民主的方法で決めればいいことのように思う
 また、参加議員の高齢を心配する声が、同じ新党「みんなの党」の代表から聞かれた。これなどはさらに奇怪な見方だ。少子高齢の日本にあって、老、壮、青すべての世代の協力なくして、国家など成り立つはずがない。政治家の価値が年齢で決まるわけがない。仮にそうならば、政治家を選ぶ選挙は、年齢で決まってしまうことになる。いずれにしろ、政治家に必要なのは、前出の歌の歌詞とおり、国と国民を思う心、そして情熱なのではなかろうか。

 平沼先生には、我が主人、衛藤晟一参議院議員が衆院初当選以前から大変お世話になった。同じ保守を望む政治姿勢も、お教えいただいた。それだけに主人は、「平沼先生には、是非頑張っていただきたい」と、エールを送りつつも一方では複雑な表情を隠せない。
 「新党に参加された先生は、みな自民党時代に党幹部として活動された方だ。この自民党結党以来の危機に、再生に向け先頭に立っていただきたかったというのが、偽らざる気持ちだ。いまの私は、党内の中堅、若手の議員とともに、保守自民党の再生に向け頑張っていきたい」と、胸の内を明かす主人。打倒民主の目標が同じだけに、必ずや次のステージでは、志をともにすることのように思う。今はただ、自民党にかける思いが、もう駄目だと思うのか、いやまだまだと思うのか、それだけの違いに思えるのだが…。

 先日、テレビ番組で小惑星・アポフィスのことが取り上げられていた。この直径270メートルの小惑星は、その軌道から2036年には地球に最接近するそうだ。さらに、地球に衝突する確率は、NASAによれば45.000分の1、欧州宇宙機関によれば、なんと450分の1だというから驚く。天文学の中で450分の1なんていう数字は、何の誤差にもならないらしい。衝突した場合の威力は、広島に投下された原子爆弾の30万倍と計算されているようだ。
 もしも、実際に地球衝突の軌道をとった場合、助かる方法は何らかの方法でアポフィスの軌道を変えることくらいしかないそうだ。そんな科学技術が、あと26年後の人類に備わるだろうか。「アルマゲドン」や「ディープインパクト」なんて、スクリーンの中の話だとばっかり思っていたのだが…。

 環境問題もしかり。地球的危機に向かって、今人類に何ができるのか。些細なことで争っている場合ではない。