ゴジラvsキングギドラ

 「近年を振り返れば、我が国の政治は、冷戦構造の終結後、世界がグローバル化しITなど大幅な技術革新が進んだ中で、高度成長が終焉を迎え、もう一度新たな国の指針を示すべき時に、その役割を果たせなかった。国難とも言える昨今の政治、経済、文化の劣化は、その結果の表れのようなものかもしれない。特に政治は、党派を超えて、国民がより良く暮らせる社会を目指していたはずだった。そのため政治改革と名を称し分かりやすくクリーンにするためにと選挙制度改革を断行、『改革なくして成長なし』をスローガンに規制を緩和、自己責任、成果主義を掲げて我が国の伝統的社会構造に楔を入れ、改革の本丸と位置付けた『郵政の民営化』で、行政改革の突破口を見出しました。確かに小泉純一郎内閣の下で、株価は上昇し失業率は減少、国民生活の格差を表すジニ係数も格差の幅は小さくなり、財政健全化の道筋に一筋の光が見えかかりました。が、『改革には痛みを伴う』と総理自らがおっしゃられたとおり、社会保障関連費の自然増分の一部削減は社会的弱者には厳しく、労働力では非正規社員が激増、セーフティーネットの不十分さという負の側面が多くの国民を疲弊させました。閉塞した国民は、更なる選択として『政権の交代』という所得再分配のバラマキ政策を選ぶ。民主党ならばきっと何とかしてくれると。民主党政権が誕生して1年。今まで以上に行き詰った現状は、国民の期待感を絶望感へと変えつつあるように見える。さりとて自民党に期待、という声はめったに聞くことはないんだな。国民は政治自体に信頼を置いていないんだろうか」。日頃から、さほど弱音を吐かない我が主人、衛藤晟一参議院議員も、残暑の影響なのか、街路の草花同様ぐったりとして、なんとなく元気がない。

 それに引き換え、いま永田町で元気いっぱい頑張っているのが民主党の代表選関係者だ。『菅VS小沢、史上最大の決戦』の構図はマスコミばかりでなく全国民注目のマト。月9のドラマも真っ青だろう。元来この手の選挙は、ガメラVSピグモンのように戦う前から結果が想像でき、野次馬をしらけさせる脚本が多かったものだが、今度ばかりはどうして、どうして。さしずめゴジラVSキングギドラのガチンコ対決の模様になってきた。あわよくば、どちらかが正義の味方ウルトラマンなら、申し分のないキャスティングだが、ゴジラとキングギドラじゃあ、どちらが生き残ったとしても、この次に危害が及ぶのは国民に決まっている。それならば、と小美人に頼んで『じみん~や、じみん』、南の空を仰いで、遠いイースター島に眠る怪蝶「じみん」に助けを呼んでみたところで、彼はしばらく深い眠りのなか。かつての栄光に酔いしれて簡単には覚めそうにない。何と間の悪い役者なことか。今こそ主役を貼れる絶好の機会が訪れようとしているのに。も~ずっと寝ていろ!!

 それにしても小沢一郎先生ほどの大物政治家はいない。日本の政局は、小沢先生一人を巡って好きか、嫌いかで揺れ動いている。まるで社長一人に残り全員が平社員の会社のようだ。日本の憲政史上最後の大物政治家と言っても、反論する方はいないだろう。代表選出馬は、いよいよ最後の政治生命を懸けた、乾坤一擲の戦いになるらしい。
 そこで今小沢陣営に一番危惧されているのが小沢先生自身を取り巻く「政治とカネ」の問題と言われているが、本当にそうだろうか。
 小沢ファンを自負する私、一車両の身で言わせていただけば、地検は2度も小沢先生の起訴を見送っている。公判を視野に入れ、それだけの立件できる事実(確証)が掴めなかったということだろう。そのため、引き続き検察審査会が審査を続けているようだが、そもそも審査員は国民から選ばれた11人。となれば一連のマスコミ報道が審査員に影響を与え、その決定にも極めて重大な影響を与えるであろうことは想像に難くない。そして、仮に起訴相当となれば、検察に代わって弁護士が起訴することになるのだが、検察が2回も不起訴にした案件を、一弁護士が起訴して有罪判決が出るなんてことがあるだろうか。そうなれば検察の威信は地に落ち、地検無用論まで飛び出すかもしれない。一連のマスコミの報道は、あくまで小沢先生が黒であることを前提にしたものばかりだ。
 といって、私もすべて小沢先生が正しいとは思っていない。起訴された元秘書に対する責任は重大だし、やはりこの件に関して、疑いをもたれた以上、疾しいことがないのなら正々堂々、国民の前や国会で、はっきり説明をするべきだ。うやむやにして逃げるのは、どっかの高貴な伝書鳩だけでもう沢山だ。小沢先生ほどの大政治家は、決して逃げてはいけない。そうすれば、「政治とカネ」の問題には決着がつくはずだ。

 実は、それよりももっと心配していることがある。
 皇室について本心はどう思われているのか? 中国との土下座外交は本意ですか? 靖国神社をどう思っていますか? 何よりもこの国をどんな国にしたいのですか?
 小沢先生、国民はみんな聞きたいのです。先生の生の声を。そして知りたいのです。先生の愛国心を。