東北地方のコメは十分足りている

 先日、愛国心あふれる東京の有権者の方から次のようなFAXを戴いた。

衛藤晟一先生
<新潟だけでなく、日本全国の農家の声です>
 新潟県民ですが、あまりにおかしな話なので世間にお知らせしたい。大震災で今年は米が不足するのは確実で、中越地震の恩返しとして米を沢山作って、被災地に沢山届くようにしなければ!米不足で米の高騰がないようにと考えていました。
 しかし、先日の農地者会議から帰ってきた父は憤慨。今年は昨年よりさらなる減反・作成量を減らせとの国の指示があったと。(1)
“大震災で東北の米作成が減るのになぜ!”と。会議は紛糾したそうですが、国としては確定したから(2)の一点張り。備蓄米を考えてもおかしな話で、どうやら中国・韓国から安くない値段で買い付ける事を約束したのでは?(3)だから国の米を不足させる必要があるのでは?と。
 この話を広めて世論が動かないかぎり、国はなかった事、知らなかった事にするはずです。近隣の米農家達は本当に腹をたてているんです。でも、相手にされません。

 以上、サイト上で、今大さわぎの情報です。菅政権なら不思議でも何でもない、あって当然のこと。ぜひ、心ある自国を守る愛国心のある先生のお力でお助け下さいますように。(東京 有権者より)

 早速、この方のご要望にお応えしたいと思い、農水省計画課に下線部(1)~(3)の事実関係を尋ねてみた。質問とその回答は以下の通り。

Q(1)、国による例年以上の減反指示は本当にあったのか。
A、ない。毎年1月頃に国が定める生産目標数値に基づいて、2月頃、各市町村がJA並びに農家と一緒に協議して生産を調整する。国の生産調整を守らなかったからといってこれといって罰則はない。守れば戸別所得補償がもらえるというだけ。各市町村次第。

Q(2)、本当に確定しているのか。
A、確定していない。そもそも東北地方でコメの量が足りなくなることはない。宮城県などは昨年4割程度減反しているので今年は増産する予定。それでも足りなければ、他県より一部肩代わりしてもらう。ちなみに福島県は元々37万~40万トンのコメがとれるが、今年は2万トンを他県より肩代わりしてもらう予定。

Q(3)、中国・韓国から安くない値段で買い付ける事を約束しているのか。
A、一切ない。日本のコメは大不足という感じではない。計画通り作れている。例年100万トンもの備蓄米があり、今は80~90万トンある。

 以上より、東京の有権者の方がおっしゃるような、サイト上での大さわぎ情報は、事実関係としてはない、とのこと。ご心配なさらぬよう。願わくば、この方に読んで戴きたいのだが…。また何かあればいつでもご要望にお応えしたい。(衛藤 晟一)