権力闘争

  権力闘争のない組織なんて、この世に存在するのだろうか。己が正義と理想を達成するには、それなりの地位と数が必要不可欠だ。それが民主主義。一糸乱れぬ統率は、一見素晴らしいことのようにも思えるが、一歩間違えば独裁体制に繋がりかねない。それは国会にも言えること。震災復興に一致団結、と言えば聞こえはいいが各党の政策、主張はそれぞれ、理想と現実は違ってこそ当たり前か。ならば大切なことは大義。真に国家、国民のことを思う権力闘争なら、十分意味のあることではないか。

 自民党などが提出した内閣不信任決議案は2日、衆議院で採決され、与党・民主党、国民新党の反対多数で否決された。あの菅直人内閣がなぜ是とされたのか、理解に苦しむ結果だったが、これも民主主義なら止むを得ないのか。震災対応に一定のめどを立てたら退陣すると表明した内閣を、信任して今後何の期待をするというのか、全く理解に苦しむ。国家の重要案件は、何も震災復興だけに留まらない。先のない内閣が何を審議して、どうやって外交を進め、他国の理解を得るというのか。崩壊した選挙公約、震災から3か月を数えても進展しない被災地の復興、この内閣に能力がないのは歴然としている。「巧遅は拙速に如かず」とは孫子の兵法。それでも菅内閣に期待を寄せる国民がいるのなら、その責任と代償は、国民自らが払っていただくしかしょうがないのかもしれない。

 我が愛読紙である産経新聞の「産経抄」(2日付)は、こう論じる。
 『前文略▼特に民主党の衆院議員の皆さんに申し上げたい。東日本大震災の発生からまだ3カ月たらず、福島第1原発事故の収拾のめども立たない。そんな時期に首相を代えるべきでない。確かに、俗耳に入りやすい「大義」ではある ▼しかし、菅直人政権によるこれまでの不手際の数々を振り返ってほしい。会議の乱立、原発事故をめぐる情報の錯綜、思いつきとしか思えない政策発表など、首相の存在こそが、復興への最大の障害ではないか。もし、それに目をつぶり、政権党に安住するためだけに反対票を投ずるというなら、そんな「いやしい心の人間」に、国政を語る資格はない。』

 それにしても民主党代議士会での菅総理の発言には、びっくりした。この期に及んで震災復興を隠れ蓑に、民主党を壊さない、自民党に政権を戻さないとだけしか訴えられない無能さ。だいたい貴方の頭には国益とか国民のためとかいう思考回路自体は存在しないのか。すべてが党利党略と政権延命の言い訳ばかりじゃあ、この国の国民は不幸だ。このまま国が沈んで行ってしまうかのような発言を画面で見ながら、思わず我が主人、衛藤晟一参議院議員は言葉を失っていた。